病気にかかった時、怪我をした時、何かあった時、とても心強い存在なのが生命保険ですよね。自分のことだけでなく、大事な家族の生活も守ってくれるものです。
でも世間では、保険金の不払いだとか、契約の無理強いだとか、あまりいい話を聞かないのも事実です。保険料も保険会社によっても様々で、迷ってしまいます。高いとそれなりの保障が期待できるでしょうが、家計とも相談しなくちゃいけないし。高い保険を払って、しっかりした見返りが期待できるのか、なんてことも気になります。でも、かと言って、そんな話にばかり惑わされて、「生命保険なんて一切関係ないわ。」なんて思うのも、なんか不安ですよねぇ。
いろんな迷いや不安を取り除くためにも、生命保険についての世間のうわさに振り回されることなく、生命保険についてちゃんと知ることが大切なのではないでしょうか。保険料云々を考える前に、生命保険の仕組みについて、まず勉強してみましょう。
予定率について
そもそも生命保険とは、契約者の保険料によって運営されています。契約者に病気や怪我、死亡など、不慮の事態が起こった時などに、その保険料から給付を受けるというシステムになっています。つまり、助け合いの精神ですよね。それプラス、保険によっては、不慮の事態に備えるだけでなく、教育や住宅資金など、将来的に必要となることが予想される資金を準備することもできますよね。
さて、生命保険を運営するために重要な役割を果たしている保険料なのですが、どのようにして決められるのでしょうか。保険料を決めるための主な要素に「予定率」と言うのがあります。この「予定率」は、契約時点における「予定死亡率」、「予定利率」、「予定事業率」によって計算されます。
・「予定死亡率」とは・・・男女どちらの性別で、どのような年齢の人がどの程度生存しているか、または死亡しているかを予測して出された予定率のことを言います。将来、必要とされるであろう保険金の支払額を算出するわけですね。
・「予定利率」とは・・・前もって保険料から割り引く、保険会社の資産を運用することによって得られるであろう収益分の一定額のことを言います。
・「予定事業率」とは・・・保険会社の事業運営に必要な経費の予定率のことです。 必要経費として、前もって保険料に含めておきます。 契約の維持管理費、契約の締結なども見越して算出します。
以上の予定率は、上に書いたように、契約時点におけるものであることはもちろんですが、保険の種類によっても違ってきます。 このように3つの予定率から決められた保険料を契約者が支払うことによって、生命保険は運営されるわけです。
そうすると、保険の種類や契約年齢、契約する時期によって保険料が違ってくるのも理解できますよね。将来的な、いろんな要素を予測して、契約者の保険料によって運営している生命保険。契約者いて、しっかり予定率が算出され、事業経営がちゃんとなされていれば、あまり不安を感じることはなさそうですね。
配当金について
さて、保険料を決めるために算出した予定率は、当然、あくまで予定の率です。死亡者の数はもちろん正確ではありません。予定していた事業経費に変動があるかもしれません。運用利回りだって、予定していた通りとは限りません。むしろ、あくまで予定なのですから、決算時に若干の誤差があって当たり前なのではないでしょうか。
それでは、予定率と誤差が生じた場合は、どうするのでしょうか。
そんな時にも、生命保険はちゃんと配慮しています。マイナスの場合は保険会社の運用資金でまかなうことは想像に難いですが、(たいていの場合、そうならないように予定率を算出しています。)、プラスの場合(確率的にはこの方が圧倒的に多いと思われます。)、余剰金は配当金として、契約者に分配されます。毎年決まった時期に、保険会社から配当金のお知らせがあり、1年間の保険料の割戻しがありますよね。あれのことです。ただし、生命保険によっては、この配当金があるタイプと配当金のないタイプがあります。契約の際に確認しておきましょう。
・「配当金」とは・・・年間の事業経営や保険料の運用などによって利益や余剰金が出た場合、契約者に分配されるお金のことです。 さて、配当金はさらに2つのタイプに分けることができます。
・「3利源配当」とは・・・保険料が多かったことから生じる、保険会社の利益のことです。 上で述べましたが、保険料を決めるには、「予定死亡率」、「予定利率」、「予定事業率」と言う3つの予定率と言うものがありましたよね。それらを「3利源」、すなわち、決算時に生じる生命保険会社の利益の3つの源と言うわけです。
この「3利源」の計算と実際の決算との間に利益が生じた場合、契約者に配当金として返すと言うことですね。主流は「毎年配当型」です。
・ 「利差配当」とは・・・保険会社が資産の運用をある一定年数ごとに通算し、算出された余剰金、すなわち利益を、次の年度からまた一定年数配当金として契約者に分配することです。逆に言うと、運用実績が芳しくない場合、配当金が支払われないと言う場合も考えられます。主流は「5年ごと利差配当型」です。
以上が生命保険の仕組みになります。
う~ん、知れば知るほど奥が深いですよねぇ。でも、ある程度の仕組みが分かれば、生命保険がもっと身近に感じられるようになりませんか?助け合いの精神から生まれた、保険料運用型の生命保険。運用するほうも、されるほうも、正しく理解し、正しく利用することで、きっともっと私たちの生活も安心できるものになっていくんでしょうね。
ところで、配当金の受け取り方法についてご紹介しておきます。受け取り方法については、保険の種類によって決められている場合があります。そうでない場合は、契約時に決めておきます。
・「積み立て型」・・・名前の通り、保険金会社に積み立てておく方法のことです。 積み立てておくのですから、もちろん利息があります。途中引き出しも、もちろんできます。 引き出さなかった場合、満期時や死亡時に保険金と同時に受け取ります。
・「買増」・・・配当金を保険料として保険を買い増していくこともできます。
・「相殺」・・・配当金の分、保険料と相殺します。相殺分、保険料が安くなります。
・「現金支払い」・・・現金で配当金を受け取ることができます。 配当金の受け取り方法も様々。しっかり理解して、自分に合った契約方法を見つけられたらいいですね。
最後に、生命保険の種類について。
生命保険は、「死亡保険」、「生存保険」、「生死混合保険」に分けられます。
・「死亡保険」とは・・・終身保険、定期保険、定期付終身保険などの保険を言います。 被保険者が死亡した場合や、高度障害になった時に支払われます。
・「生存保険」とは・・・個人年金保険や貯蓄型保険のことを言います。 被保険者が満期まで生存していた場合支払われます。
・「生死混合型保険」とは・・・養老保険などの保険のことを言います。 被保険者が、保険期間内に死亡した場合、保険金が支払われるのはもちろんですが、満期の日まで生存していた場合は、満期保険金が支払われます。私が10年満期の養老保険に加入していた頃は、バブルの真っ最中で、利息も高く、その恩恵に預かりました。今は遠い昔です(涙)。